2026.10月

フレックスタイム制

今月は、フレックスタイム制の留意点についてお話しします。

フレックスタイム制とは

  1. 所定労働日に労働する。
  2. 1日の労働時間(始業・終業時刻)は、労働者の自主決定に委ねる。
    極論ではあるが、1日23時間労働でも割増賃金はつかない。
  3. コアタイムを定めた場合は、在社・労働が義務となる。
  4. 時間外労働(残業)は、清算期間(3か月以内)における法定総労働時間超過分となる。

    【例1】31日の月の法定総労働時間は、
    40時間(特定事業所44時間)×31日÷7日=177時間(194時間)
    月の実労働時間が182時間の場合、5時間が割増賃金の対象となります。
    特例事業所では、194時間以内なので割増賃金はありません。

    【例2】 上記【例1】で、所定労働時間を月174時間と設定していた場合に実労働
    時間が182時間あった場合、法定上限の177時間までの3時間は法内残業となり、177時間超の5時間が割増賃金の対象となります。
  5. 年休の労働時間は、労使協定で定めた「標準となる1日の労働時間」となる。
  6. 遅刻・早退の処理
    ① コアタイム開始前に始業していなければ遅刻であり、コアタイム終業前に帰れば、
    早退となる。
    ② コアタイムが設定されていなければ、遅刻・早退の概念はない。
  7. 欠勤
    ① コアタイムの全時間を休業すれば欠勤となる。フレキシブルタイムの全時間を労働してもコアタイムに労働がなければ、人事評価・賞与査定・懲戒の対象として欠勤とみなしてよい。
    ② コアタイムがない場合は、フレキシブルタイムの労働も0であれば欠勤となる。
    ③ 会社は、フレキシブルタイムのみの労働を拒否することができる。
  8. 欠勤控除
    ① フレキシブルタイムの労働時間数は、「清算期間の総労働時間数-コアタイム時間数」
    である。従業員の判断で、コアタイムの欠務(欠勤・遅刻・早退)時間数をフレキシブルタイムで補うことはできない。つまり、コアタイムに欠務があっても、フレキシブルタイムの時間数は変わらず、必ず賃金控除が発生する。
    ただし、実労働時間が清算期間の総労働時間を超えていれば、欠勤控除はできません。

    ② 全1日の欠勤があった場合は、標準となる1日の時間数を総労働時間から控除する。
  9. 年休出勤率の算定
    フレックスタイム制では、1分以上の出勤があれば「出勤日数」に含みます。

フレックスタイム制では、所定労働日に自主判断で労働時間(始業・就業)を決めて働き、実労働時間が、清算期間(3か月以内)の総所定労働時間を超えた場合に残業代(法内・法定外残業)を支払う働き方です。